人間はグローバルに善く生きるための動物である
木下 郁夫 著

愛知県立大学外国語学部国際関係学科教授。1994年、早稲田大学政治経済学部政治学科卒業。2000年、早稲田大学大学院政治学研究科単位取得後退学。政治学修士。著書に『大使館国際関係史 在外公館の分布で読み解く世界情勢』(社会評論社、2009年)と『賢者ガルシアロブレス伝―国連憲章と核軍縮に取り組んだ外交官』(社会評論社、2015年)がある。

国際システム IS

主権国家
https://youtu.be/ISyyZzAIR4Y なぜ存在するのか?、と、すでに存在する国家について問うのは哲学者くらいである。アリストテレスは、国家は人々が「よく生きるために存在する」と述べた。他の動物と違い、人間は、…
会議外交
https://youtu.be/QMvumq8NaYA 永遠平和の功利性に対する異議は、実行できないこと以外には何もない、とベンサムは書いた。そして、それを実現するには、議会を作って各国から代議士を出し、意見交換させればよい、…
平和的紛争解決
国家主権は至高の権利である。では、それをそなえた主権国家は上位の権威に服さないのか? 服する場合もある。五大国が一致した国連安全保障理事会の決議は加盟国に対して法的な拘束力がある。しかし、今回は安保理…
集団安全保障
https://youtu.be/py3TVxAbaL8 集団安全保障がない国際平和は、警察がない治安と同じである。その心は、非常に危うい、ということである。集団安全保障の本質は、武力行使の違法化とその違反に対する社会からの制裁…
領土保全
https://youtu.be/f6AEKT52dDg 領土保全は英語でテリトリアル・インテグリティという。インテグリティはここでは一体性や完全無欠の意味である。つまり、国境線は1ミリたりとも動かしてはならないという国際法の原…
第二次世界大戦
https://youtu.be/DDg5DXORD3U 1918年、敗戦の報を聞いたドイツの兵士たちは、まだ戦えるのに祖国の反戦勢力に裏切られ、「背中を刺された」と信じた。しかし1945年には、ベルリンは瓦礫の山に、東京は焼け野原に変…

政治経済 PE

世界システム
https://youtu.be/d2KE8CA3_qQ 中世イタリアの物語『デカメロン』はペストの流行から避難する話である。この流行は何年もかけてユーラシア大陸を横切り、物語が始まった1348年には、エジプトからヨーロッパに広まっ…
相互依存
https://youtu.be/irF7qyRV4-4 関税は商品の代金とは別にかかる費用である。関税を下げれば、国境を越えて商品は移動しやすくなる。これが自由貿易の考え方である。自由貿易が行われる国々の住民は、余計な費用をか…
帝国主義
https://youtu.be/YQf68SlZnnk 人間の注意が自らの周囲にしか行き届かないのであれば、よその国まで経営する帝国主義は資源を有効活用できない。それゆえ、抑圧された人々が一斉に立ち上がることになれば、経営の損…
大恐慌
https://youtu.be/1N1qPADK_Bg カネは天下の回り物という。本来は、金銭は人々の手を転々と渡っていくものであるから、その持つ、持たないは時とともに変化する、という意味である。しかし、ここでは、金銭は人々の…
経済的ナショナリズム
https://youtu.be/1sZBAE5d9Ng 国家と市場とのバランスが最も前者の側に傾いたのは第二次世界大戦中であった。今回のテーマは、両次大戦間期から戦中期にかけての経済的ナショナリズムと人権および戦争との関係を、…
ブレトンウッズ諸制度
https://youtu.be/ulheun5RbKc 経済秩序に関する戦後構想は、フランクリン・D・ローズベルトが演説した四つの自由のうち、欠乏からの自由が始まりである。欠乏というのは、何かが足りないことである。足りないのが…
南北問題
https://youtu.be/3Lm2lZn0ePE 南北問題という言葉の由来は、ロイズ銀行頭取オリバー・フランクスが1959年に開発途上国を「南」と表現したことにある。フランクスはイギリスの駐米大使を務めたことがあり、世界情勢…
覇権の衰退
https://youtu.be/6YeeFFKYP-o 紙幣はなぜ通用するのか? 皆がそれを別の商品の代わりとして受け取るから、私もそれを受け取り、それで払う、というのは少し安易な説明である。紙幣は、その価値を維持するために行わ…
開発独裁
https://youtu.be/kJWpeD5WVaE 開発独裁は、政府と人々が同じ開発の夢を見ている間は幸せである。夢を共有できなくなれば、それは単なる独裁にすぎない。経済成長のない独裁は悲惨である。煎じ詰めれば、独裁者個人…

国際連合 UN

集団安全保障と自衛権
https://youtu.be/K7VHDCunF9k 国際連合を作る第一歩は、アメリカ合衆国大統領フランクリン・D・ローズベルトによる「四つの自由」演説(1941年1月)であった。自由の一つ、「恐怖からの自由」、とは軍縮のことである…
脱植民地化
https://youtu.be/NwOVM6vQIEU 植民地化の歴史は大航海時代にさかのぼる。港、鉱山、あるいは農園から収入を得たいという動機から、四百年の長きにわたり続いた。T・ウッドロウ・ウィルソンが民族自決を唱えて作ら…
機能的国際機構
https://youtu.be/b8ERLTL_dyI 「人間というものは、なんらかの社会的紐帯ですでに結ばれている程度においてしか、平和の欲求をもたないものである」とエミール・デュルケムは言う[1]。個人をメンバーとするグロー…
国連総会
https://youtu.be/5S62o3m3tMA 「人類の議会」という言葉で国際連合を理解するのは、アメリカ合衆国の歴史家ポール・ケネディである。この言葉には逸話がある。ハリー・S・トルーマン大統領は国連創設の任を前任者…
国連事務局
https://youtu.be/PsFF_ir1NpI 私たちは国連事務総長を無力であると言いすぎでないか? 目標をバリバリと達成するのがカッコイイ指導者であると思っていないか? そうした劇画的な指導者は独裁者と紙一重ではないか? …
国際法の発達
https://youtu.be/Q2qWLEDi81s 国際法は法なのか?、という問いがしばしば投げかけられる。法でない、と言う場合、理由はさまざまである。条約が結ばれていても遵守されるとはかぎらない。理想が書かれているだけで…

戦史 HW

戦争の歴史
戦争に命が懸けられるのは根深い社会問題が背景に横たわるからである。他方で、戦争はテクノロジーの問題でもあり、テクノロジーは戦争の形を変化させる。惨禍を何とかしようと思うならば、社会も、テクノロジーも…
朝鮮戦争
冷戦を「長い平和」と呼んだのはジョン・L・ギャディスであった[1]。冷戦にせよ、長い平和にせよ、それは大国どうしの関係であって、小国においては朝鮮戦争やベトナム戦争といった弾丸が飛び交う本物の戦闘が起き…
中東戦争
中東戦争は第一次から第四次まで数えられるが、そうした呼び方は日本独特のものである。欧米とイスラエルは、順に独立戦争、スエズ戦争、六日戦争、そしてヨムキプール戦争と呼ぶ。アラブ人は第一次をナクバ、第四…
ベトナム戦争
なぜ、アメリカ合衆国はベトナムに介入したのか? その説明の一つがドミノ理論である。1954年、ドワイト・D・アイゼンハワー大統領は次の発言をした。 いわゆる“ドミノ倒し”の原理は知っているだろう。ここに一列に…
正戦論
残虐な捕虜の扱いや武器の使用を見過ごせないのが人間である。利益だけでなく、正義を重んじる。死者や負傷者を減らすことだけ考えれば、そもそも戦争を行わないのが最善である。戦争がやむをえないのであるとすれ…
21世紀の戦争
人は祖国のためなら命を捨てる。これは21世紀になっても変わらない。今回のテーマは、21世紀における武力紛争を例に挙げ、祖国を自衛するために使われる暴力において、戦闘員はどのような目標・手段・組織・理由を…

人権 HR

人身売買
https://youtu.be/hvD0L3wud-g どこからが人身売買で、どこまでは違うのか?、というのは難問である。子供を売るのはもってのほかとして、臓器を売るのも危険すぎて十分、反社会的である。では、髪の毛を売るのはど…
普遍的人権
https://youtu.be/52BYfykXUDI 人権外交について具体例に言及しながら論じなさい、というのが今回のテーマである。人権は市民革命の時代から、もっぱら国内の法規範であった。普遍的人権、というのは、それを万国、…
民主化
https://youtu.be/cJ_n5jFKJ2g 人権は進歩や文明のバロメータである。他人のためのものではない。人権がない国では、生活のあらゆる分野で取り残され、気づいた時には政府と軍隊の老朽化も手遅れになっている。人々…
人間の安全保障
WHOによると、世界における2021年の死因トップ10は、虚血性心疾患、COVID-19、脳卒中、慢性閉塞性肺疾患、下気道感染症、気管・気管支・肺ガン、アルツハイマー病等認知症、糖尿病、腎臓病、そして結核であった。全…

国際政治学 IP

国力
第二次世界大戦へと至る歴史は、国際政治の「現実」を直視させた。戦争で頼りになるのは力であり、力を競い合うのは国家である。そして、勝つのは強いほうの国家である。ならば、強い国家を作るか、強い国家と組む…
覇権
覇権国は古代ギリシャのヘゲモンが語源で、他国を軍事的に支配する国のことである。それを好意的に解釈して、人々を導く指導国のことと理解することもある。今回のテーマは、「次の覇権国」について論じなさい、で…
ネットワーク
国際システムは国家を基本単位とするネットワークである。地球の中心は鉄とニッケルの塊で人は住めない。地表にへばりつくように生きる人間たちを分散型のネットワークで結びつけるのは合理的であるように感じられ…
ゲーム理論
ゲーム理論におけるプレイヤーはエゴイスト、つまり、自分の利益をできるだけ大きくしようとする者、である。エゴイストが複数いて、それぞれ、どの選択肢をとるか、を考える。エゴイストは利益になれば協力し、な…
トランスナショナリズム
国家は一枚岩でない。最高指導者の命令一下、すべてが整然と動くイメージの国もある。しかし、個人の欲求は個人の選択と努力により満たされるのが基本でないか? 国家はまず個人から成り、さらに、中間団体と呼ばれ…
実証主義、批判理論、ポストモダン
国際政治学とは、諸国民間における力と平和を求める闘争に関する研究である。モーゲンソー流に言うとこのようになる。その一方で、こうした定義はしばしば批判されてきた。なぜ、人々の幸福なり、ウェルビーイング…

核兵器 NW

軍縮・軍備管理
軍縮は英語のディスアーマメントが訳されたものである。普通はアームズリダクションのこととされ、そちらはより明確に軍備を削減することである。現実に軍縮と称されるものは必ずしも量的に兵器・兵員の縮小を伴う…
絶対兵器
ウランという名の金属がある。その同位体であるウラン235の原子核は分裂しやすく、分裂すると、熱エネルギーが発生する。これに伴い、中性子という粒子が放たれ、それが別の原子核にぶつかると、その原子核も分裂す…
核戦略
第二次世界大戦後、アメリカ合衆国は絶対兵器である原子爆弾の独占に安心し、ヨーロッパからの撤兵を進めた。ところが、東西の緊張が高まるやいなや、ソビエト連邦の戦車をはじめとした陸上戦力が脅威として映るよ…
核兵器の不拡散
広島と長崎に投下されたあと、終戦と同時に原子爆弾は使い道を失った。絶対兵器の後始末をどうするか? それが生まれたばかりの国際連合の初仕事になった。科学者たちは原子力の平和利用、特に発電、が自分たちの本…
核軍縮・軍備管理レジーム
唯一の被爆国である日本は核軍縮から腰が引けていて、「究極的廃絶」とか、「現実的かつ漸進的なアプローチ」とか、「実際的かつ効果的な措置」とか唱えている。一歩ずつ進んでいこう、という趣旨であろうが、日暮…
核の傘
旧約聖書に「彼らは剣を打ち直して鋤とし 槍を打ち直して鎌とする。」[1]という節がある。もちろん、武具を捨てて平和的な道具を作ることをいう。これをもじって、『鋤から剣へ―民生核エネルギーの軍事的潜在力』…
非核地帯
非核地帯とは核兵器の非武装地帯である。そこには核兵器はないので、核攻撃の発源地にはならない。この意味で平和に貢献するともいえるが、核攻撃の目標にはなりうるわけで、その抑止を希望するのであれば地帯外の…
N番目国問題
1番はアメリカ合衆国、2番はソ連、3番はイギリス、4番はフランス、5番は中国。ここまでは核兵器不拡散条約の認める核兵器国である。以下は推測となるが、6番はイスラエル、7 番はインド、8番は南アフリカ、9番はパ…

紛争解決 CR

暴力の原因
暴力というものの定義は非常に広い。狭義には、物理的な、直接的な破壊行為、つまり刑法でいえば暴行罪、傷害罪、殺人罪、不同意わいせつ罪、不同意性交罪、あるいは器物損壊罪に当たるものである。問題なのは、ど…
脆弱国家
脆弱国家はフラジャイル・ステイトと英語でいうが、ワレモノ国家という意味である。国家が壊れてしまっては国民を守ることができず、また、国土もバラバラになってしまう。今回のテーマは、脆弱国家とはどのような…
エスニック紛争
人類の歴史では、ある集団が別の集団を支配したり、支配されたりする。帝国の興亡はローマやモンゴルが登場した古代や中世に限ったことでない。近代のヨーロッパにおいても、ナポレオンはイタリアの村を支配するた…
人道法と戦争法
戦争はしないのが一番よい。第一次世界大戦と第二次世界大戦は何千万という単位の死者を出した。戦後でも朝鮮半島、カンボジア、ベトナム、エチオピア、ルワンダをはじめ、百万人以上の死者を出した紛争は9を数える…
難民と人道援助
紛争が起きれば、戦闘員だけでなく非戦闘員の被害も大きい。誤射や誤爆の巻き添えになるばかりでなく、破壊や避難によって、衣食住に支障が出る。着の身着のまま逃げ出せば、着る物も雨風をしのぐ所もない。店が閉…
平和活動
主権国家によるガバナンスが失敗しているのであれば、別の類型のガバナンスによって置き換えるべきでないか? エスニック集団間で激しい紛争が起きたならば、その国の中央政府に公平な仲介者としての役割を期待する…
武器移転と傭兵
人を殺したり、傷つけたりすることは特別なことであるはずである。よほどのこと、例えば疑いえない正義、のようなものがなければ、正当化の余地さえない。であれば、殺人や傷害のために使われた武器や兵士には罪が…
テロリズム
テロリズムは二つの意味で論争的な暴力である。一方で、それは勝ち負けでなく、論争の存在を公にさらすことが目的である。暴力による破壊には、当然視されていること、あるいは既定のことを疑わせる効果がある。他…

グローバリゼーション GL

グローバリゼーション
https://youtu.be/uxriMZOqqiE 今はインターネットにおいて、モノでも、カネでも、ヒトでも、情報でも、世界中がつながっている。それ以前はさぞかし不便であったことであろう。 それでも、交通と通信は日々、発達…
持続可能な開発
https://youtu.be/N_DWMFQXIvM このまま経済開発を優先して、環境を破壊し続けたら、経済開発自体が持続できなくなる。将来の世代にツケを回さず、現世代のあいだに、持続できるようなやり方へ経済開発を軌道修正す…
平和運動
国際政治は国家が主役である、という。しかし、グローバル社会は国家だけからできているわけでない。諸国家の政策が偏っているならば、それを正す必要がある。今回のテーマは、各国政府によるもの以外にどのような…
ノーベル平和賞
ノーベル賞には権威がある。しかし、選考がつねに正しいわけでない。功績とされるもののなかには、平和に貢献しなかったもの、動機が不純なもの、なぜ平和への貢献であるのか分からないもの、もある。今回のテーマ…
消費社会
https://youtu.be/WFPud-QUSm4 週末の家族客で賑わうショッピングモールは欧米はもちろん、アラビアでも、中国でも、アフリカでも、世界のどこでも見られる光景である。何でも揃い、何でも買え、クレジットカードが…
人工知能
2020年に始まった新型コロナウイルスCOVID-19のパンデミック(世界的流行)は、人々を自宅に閉じ込めた。街から人影は消え、鉄道は空気を運び、国境をまたいだ人の移動はほぼ途絶えた。対面の会話はマスク越しになさ…

地域・日本 RJ

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カコモンの館

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