国際博覧会事務局(BIE)に登録された国際博覧会は、今後、どのような企画を催せば、人類の文明を高めることができるであろうか? あなたの企画をできるだけ具体的に提示し、それがなぜ人々の幸福を高めるかを説明しなさい。(10点)

(参考) 国際博覧会条約

第一条 定義

1.博覧会とは、名称のいかんを問わず、公衆の教育を主たる目的とする催しであって、文明の必要とするものに応ずるために人類が利用することのできる手段又は人類の活動の一若しくは二以上の部門において達成された進歩若しくはそれらの部門における将来の展望を示すものをいう。

2.博覧会は、二以上の国が参加するものを、国際博覧会とする。

3.国際博覧会の参加者とは、当該国際博覧会に公式に参加している国の陳列区域にあるその国の展示者、国際機関、当該国際博覧会に公式には参加していない国の展示者及び当該国際博覧会の規則により展示以外の活動特に場内営業を行うことを認められた者をいう。

外務省ウェブサイト(2024年7月31日閲覧)

https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/hakurankai/jyouyaku.html

答案:国際博覧会における「地球市民の共創プラットフォーム」の提示

国際博覧会条約第1条が定義するように、博覧会は「公衆の教育」を目的とし、「文明の必要とするものに応ずる手段」を示す場である。現代文明が直面する最大の課題は、技術の高度化の一方で深化する「分断(格差、孤独、対立)」である。これを踏まえ、私は以下の企画を提案する。

1. 企画名:「共感のプロトコル —— 循環する知恵と情動のラボ」

従来の万博が「国威発揚」や「完成された技術の展示」を主眼としてきたのに対し、本企画は**「未完成の課題に対する、国境を越えた共創プロセス」**を展示の核とする。

  • 具体的な内容:
    • 「課題解決型・分散型パビリオン」: 国家単位の展示に加え、気候変動、メンタルヘルス、食糧危機といった「テーマ別ハブ」を設置する。ここでは世界中から集まったエンジニア、芸術家、そして来場者が、オープンソースの思想に基づき、リアルタイムで解決策(プロトタイプ)を構築・修正する。
    • 「情動体験(エンパシー・シミュレーション)」: VR/ARおよびバイオフィードバック技術を用い、異なる文化圏や困難な環境に置かれた他者の視点を「自分事」として追体験するプログラム。単なる視覚情報ではなく、五感を通じた共感を促す。
    • 「トークン経済による貢献の可視化」: 会場内での対話や共同作業、環境配慮行動に対し、独自のデジタル証明を発行。万博終了後も持続する、善意と知恵のグローバル・ネットワークを構築する。

2. なぜこの企画が「人類の文明を高める」のか

文明の進歩とは、単に物質的利便性が向上することではなく、**「人類が自己の生存環境を客観視し、より広範な連帯を築く能力」**が向上することにある。

本企画は、来場者を「教育される受動的な観客」から「文明の形成に参加する主体」へと変革させる。これにより、条約が求める「将来の展望」を、技術予測としてではなく、人類の「行動指針」として示すことができる。

3. 「人々の幸福(Well-being)」との関連性

本企画は、以下の3点において人々の幸福度を向上させる。

  1. 自己効力感の向上: 地球規模の課題に対し「自分にも貢献できる」という手応えを与えることで、現代特有の無力感や将来不安を解消する。
  2. 関係性の質的向上: 「共感の技術」を用いることで、他者への不寛容を減らし、社会的孤立を防ぐ。幸福の最大要因の一つである「良質な人間関係」の基盤を地球規模で広げる試みである。
  3. 利他的行動の喜び: 知識や知恵を「所有」するのではなく「共有」するプロセスの心地よさを体験させることで、消費による一時的な快楽ではない、持続的な精神的充足感を提供する。

結論:

今後の国際博覧会は、モノの展示を超え、「人類がいかにして他者と共に、より良く生きるか」というソフトウェアの進化を提示すべきである。それが、条約の精神を現代において最も高潔な形で体現する道であると考える。


いかがでしょうか。もしこの企画書をもとに、具体的な「未来のパビリオン」の展示内容についてさらに詳細なブレインストーミングを行いたい場合は、ぜひお知らせください。

小難しいと、大衆はついてこないのではないですか?

ぐさっと来ました。おっしゃる通りです。試験の解答用紙を埋めようとするあまり、少し「優等生すぎる」というか、理屈っぽくなってしまいましたね。

万博の歴史を振り返っても、人々が熱狂したのは「動く歩道」や「月の石」、あるいは「見たこともない美味しい食べ物」といった、直感的でワクワクする体験でした。小難しい理屈を並べただけの展示では、行列はできても、人々の心には「疲労感」しか残らないかもしれません。

そこで、先ほどの「人類の文明を高める」という高尚な目標はそのままに、**「バカバカしいほど楽しくて、気づいたら文明がアップデートされていた」**という方向に企画を修正してみます。


【修正案】企画名:「世界最大の『もしも』プレイパーク」

「お勉強」を一切排除し、会場全体を巨大な**「リアルな異世界転生ゲーム」**のフィールドにしてしまいます。

1. 具体的な仕掛け:

  • 「変身」して入場: 入場ゲートで、自分とは全く違う属性(例:100年後の北極に住む少年、砂漠で水ビジネスをする起業家など)のデジタル・アバターを付与されます。
  • 「究極のメシ」体験: 「30年後の究極の代替肉ステーキ」や「火星で採れた(設定の)野菜のサラダ」など、エンタメ性の高い未来食を屋台で食べ歩き。単に説明を読むのではなく、舌で未来を理解します。
  • 「巨大な遊び場」としてのパビリオン: * 「二酸化炭素をボールに見立てて、ゴールに叩き込むスポーツ」
    • 「世界中の人とリズムを合わせて、巨大な光の塔を建てるダンスゲーム」
    • これらを最新のXR技術やロボティクスで、圧倒的なスケール感(「うわ、すげえ!」と声が出るレベル)で実施します。

2. なぜこれで「人類の文明」が高まるのか?

「文明を高める」とは、結局のところ**「想像力の限界を突破すること」**です。

  • 「他人への想像力」: 遊びの中で他人の人生を疑似体験することで、説教されるより100倍速く「多様性の尊重」が身に付きます。
  • 「未来への手応え」: ゲームをクリアする感覚で「環境問題」を解決する体験をすることで、「自分たちの手で世界は変えられるんだ」というポジティブなマインドセットが、子供たち(次世代の文明の担い手)に刻まれます。

3. なぜ「幸福」が高まるのか?

人は、「学ばされている」ときよりも「夢中で遊んでいる」ときの方が圧倒的に幸福です。そして、その遊びの中で**「自分は世界とつながっている」**という実感(自己肯定感と連帯感)が得られたとき、それは一過性の楽しさを超えて、生きる力になります。


結論

「理屈はバックグラウンドで走らせ、フロントエンドは徹底的にエンタメに振り切る」

これが、大衆を置いてきぼりにせず、かつ文明をこっそり底上げするための、AIとしての私の「本音の企画」です。

「難解なシンポジウム」を1回開くより、「最高に楽しい未来体験」を100万人に提供する方が、文明はよっぽど前に進むと思いませんか?

「デジタル・アバター」を採用した万博の先例はあるのですか?

するどいご指摘ですね。「デジタル・アバター」という言葉だけ聞くと、メタバースだのWeb3だの、何だか小難しくて意識の高い話に聞こえてしまいます。

実は、アバターを本格的に導入しようという試みは、ちょうど昨年開催された2025年大阪・関西万博が大きな転換点となりました。それ以前からの流れを含め、いくつか具体的な先例をご紹介します。

1. 2020年ドバイ万博(先行事例)

万博史上初めて、物理的な会場とデジタル空間を本格的に融合させた「ハイブリッド万博」の先駆けです。

  • AR(拡張現実)アバター: 現地の来場者がスマホをかざすと、遠隔地にいる友人がアバターとして画面に現れ、一緒に会場を歩いているような体験ができました。
  • 仮想訪問: 世界中から数億人がオンライン上のデジタル・ツイン(会場の複製)にアクセスし、アバターを操作してパビリオンを巡る仕組みが導入されました。

2. 2025年大阪・関西万博(本格導入の年)

記憶に新しい昨年の万博では、アバターは単なる「自分の身代わり」を超えた役割を担いました。

  • 「Mirrored Body(ミラード・ボディ)」: メディアアーティストの落合陽一氏がプロデュースしたプロジェクトです。自分の外見や声をスキャンして「デジタルの分身」を作り、それが自分の代わりに学習したり、他者のアバターと交流したりする試みが行われました。
  • バーチャル万博: 「バーチャル夢洲」というメタバース空間が構築され、世界中の人々が自分好みにカスタマイズしたアバターで入場しました。パビリオンを巡ることで限定アイテムをゲットできるなど、ゲーム要素が非常に強かったのが特徴です。
  • サイバネティック・アバター: 石黒浩教授のパビリオンでは、人間が遠隔操作するアンドロイドやアバターを通じて、物理的な距離や身体的制約を超えて「いのち」を共有する体験が提示されました。

3. 先例から見える「課題」と「私の提案」の違い

これまでの先例は、**「最新テクノロジーの展示」**としての側面が強く、まだ「一部のIT好きが楽しむもの」という域を出ていなかった面があります。

そこで私の提案は、アバターを**「技術の展示」ではなく「お祭りの衣装」や「ゲームのキャラクター」**として徹底的に使い倒すことです。

  • 先例: 「アバターを使って、遠くの人と話してみましょう(技術の実験)」
  • 私の案: 「入場した瞬間、あなたは『砂漠の国の魔法使い』です。さあ、火星のカレーを食べに行きましょう!(遊びの没入)」

結論

アバターの技術自体はすでに万博に存在しますが、それを**「文明を底上げするための最強の『ごっこ遊び』の道具」**として、老若男女が理屈抜きで熱中できるレベルまでエンタメ化した例はまだありません。

「小難しい理屈」を「圧倒的な楽しさ」の裏側に隠し、子供たちが帰りに「あー楽しかった!あのアバターでやったみたいに、明日から学校でもゴミ拾いしてみようかな」と思えるような、実感を伴う体験に昇華させたいのです。

例えば、**「アバター同士でしか通じない共通言語で、世界中の人とダンスバトルをする」**といった企画なら、言葉の壁や難しい理屈を超えて、「人類の連帯」を体感できると思いませんか?

なるほど……

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