「木下郁夫」の記事一覧

主権国家
なぜ存在するのか?、と、すでに存在する国家について問うのは哲学者くらいである。アリストテレスは、国家は人々が「よく生きるために存在する」と述べた。他の動物と違い、人間は、善と悪から善を、正と不正から正を選ぶことができる。そして、他人とその選択を共有することができ、国家を作る。ゆえ…
自由主義モデル
グローバルガバナンスについて語ることは、神や仏を語ることと、さほど変わらない。災害、貧困、病気、あるいは戦争などの苦しみを人類はまだ克服していない。数千年間、神や仏の救いを求める人々が聖像に託したものを、現在、グローバルガバナンスの概念が引き受けようとしている。 一握りの人々にと…
なぜ自由を指針とするべきか?
客観的幸福も、主観的幸福も、ガバナンスの指針としては不十分であると論じた。では、どのような指針が適当であるのか? 持続可能な選択の自由という考え方を筆者は支持する。長所も、短所も、それにはある。これを説明することが今回のテーマである。 手始めに、認識論での長所を説明する。選択の自由…
幸福を指針とするべきか?
幸福も、自由も、ともによいものである。哲学者も、政治家も、宗教家も、皆、よいと言うものであるから、もはや、ほめられも、けなされもされなくなった。しかし、よいものはよいものである。問題は、幸福と自由では、いずれがよいか?、である。グローバルガバナンスについて論じる本書は、その指針と…
「国力とネットワーク」についての授業動画
11月に大学の授業で学生たちに視聴してもらった自作動画を紹介します。 高市総理大臣の政策「日本を守る 強く豊かに」が話題になっていますので、ご参考になれば幸いです。 https://youtu.be/8vSSolvzkFE
授業レポート(2024年度)
(表紙の画像はAIによって作成された) ファイル名「天皇皇后両陛下中国御訪問(1992年)」(分類番号:2023-0628, https://www.mofa.go.jp/mofaj/annai/honsho/shiryo/shozo/pdfs/2023/2023-0628.pdf)の54-74枚目にもとづき、天皇皇后両陛下の北京滞在(1992年10月23-25日)の要約を1600字程度(1400-1800字、…
湾岸戦争に国際貢献するぞ!、と
(表紙の画像はAIによって作成された) 地雷は土に埋まっている爆弾。機雷は海に沈んでいる爆弾。 地雷を除くことは地雷除去。機雷を除くことは掃海。掃海のために使う船が掃海艇。 日本史で掃海が注目されたことは何度かあります。授業の最終回は1991年の湾岸戦争が舞台です。 教科書での関連する記述 …
六四天安門事件と日本政府
上の気の弱そうな高校生が私です。竜のキャラクターに1988と書いてありますね。写真は祖母がとったのだと思います。天壇公園のあたりでは牛が歩いていました。目まぐるしく北京は変わりました。 1988年木下郁夫撮影 天安門から見える風景はというと、ネットで検索すると当時も今も変わりません。すご…
国連軍縮特別総会最終文書のコンセンサス
(表紙の画像はAIによって作成された) 世界が合意する、というのは口で言うのは簡単ですが現実では難しいです。にもかかわらず、それに近いことができたことがありました。1978年の国連軍縮特別総会における最終文書がそれです。 最終文書の日本語訳は下のとおりです。ただし、国立国会図書館の登録利…
日系カナダ人はWWIIにほとんど従軍できなかった
(表紙の画像はAIによって作成された) 日系人にアメリカ合衆国政府は謝罪と賠償をした、といいます。実はカナダも自国日系人に謝罪と賠償をしました。 日本人ではこうした報道は他人事のように扱われます。たしかに、日系人はすでに他国の市民だったわけですから、日本政府にとっては保護義務の対象外…