「投稿者: 木下郁夫」の記事一覧

会議外交
https://youtu.be/QMvumq8NaYA 永遠平和の功利性に対する異議は、実行できないこと以外には何もない、とベンサムは書いた。そして、それを実現するには、議会を作って各国から代議士を出し、意見交換させればよい、と提案した[1]。もちろん、それは実現しなかった。なぜなら、死後、出版されたその論…
主権国家
https://youtu.be/ISyyZzAIR4Y なぜ存在するのか?、と、すでに存在する国家について問うのは哲学者くらいである。アリストテレスは、国家は人々が「よく生きるために存在する」と述べた。他の動物と違い、人間は、善と悪から善を、正と不正から正を選ぶことができる。そして、他人とその選択を共有す…
自由主義モデル
グローバルガバナンスについて語ることは、神や仏を語ることと、さほど変わらない。災害、貧困、病気、あるいは戦争などの苦しみを人類はまだ克服していない。数千年間、神や仏の救いを求める人々が聖像に託したものを、現在、グローバルガバナンスの概念が引き受けようとしている。 一握りの人々にと…
なぜ自由を指針とするべきか?
客観的幸福も、主観的幸福も、ガバナンスの指針としては不十分であると論じた。では、どのような指針が適当であるのか? 持続可能な選択の自由という考え方を筆者は支持する。長所も、短所も、それにはある。これを説明することが今回のテーマである。 手始めに、認識論での長所を説明する。選択の自由…
幸福を指針とするべきか?
幸福も、自由も、ともによいものである。哲学者も、政治家も、宗教家も、皆、よいと言うものであるから、もはや、ほめられも、けなされもされなくなった。しかし、よいものはよいものである。問題は、幸福と自由では、いずれがよいか?、である。グローバルガバナンスについて論じる本書は、その指針と…
湾岸戦争に国際貢献するぞ!、と
(表紙の画像はAIによって作成された) 地雷は土に埋まっている爆弾。機雷は海に沈んでいる爆弾。 地雷を除くことは地雷除去。機雷を除くことは掃海。掃海のために使う船が掃海艇。 日本史で掃海が注目されたことは何度かあります。授業の最終回は1991年の湾岸戦争が舞台です。 教科書での関連する記述 …
六四天安門事件と日本政府
上の気の弱そうな高校生が私です。竜のキャラクターに1988と書いてありますね。写真は祖母がとったのだと思います。天壇公園のあたりでは牛が歩いていました。目まぐるしく北京は変わりました。 1988年木下郁夫撮影 天安門から見える風景はというと、ネットで検索すると当時も今も変わりません。すご…
国連軍縮特別総会最終文書のコンセンサス
(表紙の画像はAIによって作成された) 世界が合意する、というのは口で言うのは簡単ですが現実では難しいです。にもかかわらず、それに近いことができたことがありました。1978年の国連軍縮特別総会における最終文書がそれです。 最終文書の日本語訳は下のとおりです。ただし、国立国会図書館の登録利…
満洲事変は居留民保護の仕組みで拡大
(表紙の画像はAIによって作成された) 外国で身の危険を感じたら、最後は出国しなければならないでしょう。 しかし、かつては違いました。居残るのです。自国民保護は世界で認められた権利でした。 紛争のニュースを見ると、満洲事変の様子を私は思い浮かべます。満洲開拓は世界でよくある入植の一つで…
ロンドン海軍会議と統帥権干犯問題
(表紙の画像はAIによって作成された) 軍艦を増やしたい海軍、軍事費を抑えようとする大蔵省出身者、ナショナリズムを導いて個人的プライドを満たそうとする右翼と政治家…… 今から見ると、1930年のロンドン軍縮会議は歴史の分かれ目でした。浜口総理暗殺、満洲事変、金輸出再禁止、そして五・一五事件…